隣実物語私考

 

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「だれも知らない小さな国」

佐藤さとると言えば、コロボックル物語シリーズ。その第1作目。 主人公「ぼく」(せいたかさん)と、小人(コロボックル)の、長い出会いの物語。
小学生の「ぼく」は、偶然、素敵な小山を見つけ、秘密の場所として大切にしていた。ある日、そこで、小指程しかない小さな人の姿を見る。
何年もして、「ぼく」は小山や、小さな人のことを思い出す。あれはいったいなんだったのか……しまい込まれていた思い出が、再び動きだす。


 

この本は、生まれて初めて、私に感動をくれた。
もちろん、他にもそれなりに面白い本もあった。
けれど、無我夢中で読んで、読後もその世界から抜け出せなくなったのは、初めての体験だった。
視界の端をかすめるものがあれば、コロボックルかもしれないと、本気で思ったものだ。
あれから何回、くり返し読んできただろう。
さすがにもう、「ぼく」と一緒になってコロボックルを探すことはなくなってしまった。そんな自分が少々淋しくもある。
今は、ページをめくると子供だった頃の自分が見え隠れする。そんな新しい楽しみ方がある。

そんなわけで、この物語に対する思い入れは、大変強い。
強い分だけ言いたいことはたくさんある。でもまとまらない。
いずれ、そのうちに。

 (03.1.19)