『しゃばけ』続編。こちらは短編集。
正直に言って、少し面白味に欠けた印象を持った。
そのわけは、いくつか思いつく。
1)続編だから……ファーストインパクトにかなうものなし。
2)短編だから……どうしたって、メリハリが弱い。
3)連載だったから……初めての読者を意識して、基本設定の説明が毎回含まれるもどかしさ。
4)『しゃばけ』は、文学賞への応募作品(優秀賞)だったから
……創作へのエネルギー(準備、時間、情熱etc...)の違い。だからいいとか悪いとかではなく。
たぶん、ね。
ひとつひとつの話は短いので、当然ながら『しゃばけ』に比べてとんとん拍子に進む。
その分、深みはない。
それを物足りないと思うか、気軽に楽しめると思うかは人それぞれだろう。
わたし個人は、前者だったわけだが。
江戸もの、しかも大店の若だんなが主人公で、人間とはちょっと感覚のずれた妖怪が脇を固めるという、とぼけた雰囲気が漂うのは前作同様。
そこへもってきて、色男・仁吉の恋物語だとか、幼なじみの危機だとか、若だんなの兄さんはどうしたかとか、気になるエピソードも豊富。
畠中江戸物語へと旅立つなら、もちろん充分に楽しめる。
つまみ食いにはもってこいかもしれない。
(06.03.29 日記より)