前章でも触れたが、ホントにド単純、簡単も良い所。なんせ、残りの工程が
腐食→レジスト除去
こんだけなんです。旧方式では、レジスト除去でもう一騒ぎありましたが、F式にはそれが ありません。まあ、詳細は以下の説明をご覧あれ。
・腐食
旧方式と同じ。ポイントは、
2番目のポイントが重要で、旧方式では「時々表裏をひっくり返す」くらいしか書いて いませんでしたが、その後知った事で、塩化第二鉄液は、循環させないと反応がとてつもなく 鈍い、とのこと。液を循環させないと、金属板に沈殿物が溜まって腐食が阻害されてしまうそうです。 本格的な道具になると、二鉄を循環させるシステムを持った槽がありますが、一般用でも結構な お値段だし、そこまで仰々しい道具は必要ないと思います(最も、エッチングにはその槽が 最適なんですけど)。
”洗うように動かす”というのは、要するに、シャブシャブみたいに金属板を振る、ということ。 あまり雑に振るとあちこちに二鉄が飛び散るので、動かし方には十分に注意するように。 時々表裏をひっくり返すのも重要。二鉄をかき回すよりも、金属板を動かしたほうが、腐食の コントロールもしやすく、作業も早くなるようです。あと、出来ることなら、金属板は、縦に 置いておくと、腐食の進みが多少速くなるようです。この場合も、ときどき天地をひっくり返すと 仕上がり具合が良いようです。二鉄の容器の深さが充分でない場合も、立て方をたびたび変えて やって、金属版が満遍なく二鉄に浸かるようにしましょう。
腐食が進み、隅っこに穴が開いてきたら、腐食も最終局面です。可能な限り均一に腐食される ように心がけながら(経験状、金属板中央が比較的最後まで残りやすい)、金属板を巧みに動かして スパートをかけます。
確証はないけど、トナーは、ある程度二鉄につけると脆くなるようです…まあ、弱いとは 言えど、酸につけるんだからそれもありうる事でしょうね。腐食が進んだ段階では、動かしたり ひっくり返したりで金属板を扱う際は、トナー部分をうっかり引っかかない様に気をつけましょう。 筆を使って細部の腐食を進める際も、あまり強く筆を押し付けたりしないように。
腐食し終えたパーツは、速やかに重曹を溶かした水で洗って良く乾かします。細部が溶け切って
いないなら、重曹で洗わずに水洗いのみに留めておいて、二鉄を含ませた筆で丁寧に腐食させましょう。
腐食が完了したなら、残るはレジスト除去だけ。
・レジスト除去
…で、そのレジスト除去なんですが、方法は、ラッカー系溶剤やツールクリーナーにつけて、 筆とかでこすります。
これだけ。
…何か、松岡修造が肉じゃがか角煮をぱくついてるCMの映像が脳裏に浮かんでくるよう ですが(謎)、「暖めた現像液に浸して、辛抱強くレジストを溶かす」旧方式 のあの苦労が無いんですよ、F式には。
…と言うことで、真に呆気無く、これにて全工程終了と相成ります。出来たパーツは 煮るなり焼くなりご自由に。
エッチング作業終了時には、パーツ洗いに使った水を処理します(そのまま下水に流しては いけない!!)。方法は、洗い水に重曹を少しづつ加えていくだけです(タミヤやクレオスの 調色スティックが結構便利)。泡が出るので、これが収まったところでまた重曹を加え…を繰り返し、 重曹を入れても泡が出なくなったところで処理完了となります。あとの詳細はこちらを 参照してください。
以上が”F式”の全工程です。まあ、二鉄の処理法方とか面倒な事もあったりしますが、 手軽と言う事は充分に実感して頂ける事と思います。
最後に、作業全体のポイントのまとめを。
旧方式もそうでしたが、いくら自分でエッチングパーツを作れる、と言っても、それは手作業で
行う悲しさ、精度の点においては市販のパーツに敵うべくも無いし、あまり複雑なパーツの製作も
得意ではありません。だがしかし、F式はとにかく費用対効果に優れた方式である事を強調して
おきたいです。初期投資はともかくとしても、市販パーツを買う場合と比べると、キット一つ
あたりの製作コストを非常に低く押さえられるし、何より、本当に自分が欲しいパーツだけを
手に入れられる、ってのが非常に大きいと思います。
そして、全てを自分で作るんです。完成した時の達成感もハンパじゃないと思います。
F式の解説はこれにて終了。あとはひたすら実践して、ぜひともモノにして頂きたいです。
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