七番目の星Top
機長

Kaibun航空Topへ      ただ今飛行中 2へ  
 城達也のおつもりでどうぞ  

 
@  闇を飛ぶ   
  
 離陸してから、もうどのくらいの時間がたっただろう。
 漆黒の闇を飛びつづけるジェット旅客機の中は深い沈黙に覆われている。
 窓からはほの暗く翼が見えるだけだ。睡魔が襲う。
 スチュワーデスが通路を何か呼びかけながらこちらへ来る。
 「お客様の中で、メントール入りのガムをお持ちの方はいらっしゃいませんか?
  ……機長が一枚必要として おります」
 


    
 tokotoko 「わたくしが一曲歌いましょうか」
 

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 A  濃霧を飛ぶ
 
 厚い雲の中を飛行してからずいぶん長い時間が経過しているような気がする。
 窓の外は濃い霧に包まれていて翼さえも見えない。
 時に上下の感覚さえもわからなくなるような気がする。
 スチュワーデスが通路を何か呼びかけながらこちらへ来る。 
 「お客様の中で方向感覚が鋭い方はいらっしゃいませんか? 
 …… 機長がお呼びです
 
     
  tokotoko 「わたくし、看板とかが無いと・・・」
 
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 B  緊張の連続
 
 気圧が不安定になってもうどのくらい時間がたっているのだろうか。
 操縦桿を握る手が汗ばむ。いっときも手を離せない状況である。
 スチュワーデスが顔を出したので、そっと耳打ちをする。
 彼女は緊張した顔で客室に戻る。
 遠くで乗客に呼びかける声が聞こえる。
 「どなたか、シビンをお持ちのお客様はいらっしゃいませんか?
 ・・・機長が必要と しています」
 思わず、赤面した。おいおい、そこの隅にあるだろう。
 
   
  tokotoko 「‥‥‥‥‥。」
 
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  C  クルー達の弛緩
  
 自動操縦に切り替わり、コックピットの空気が和らぐ。
 操縦桿を離して一息入れる。
 スチュワーデスがコーヒーを持ってきてくれた。
 「ありがとう。オッ、ブラックだね。チーズケーキがあるともっといいね」
 彼女は心得顔で客室に戻った。
 遠くで乗客に呼びかける声が聞こえる。
 「お客様の中で先ほどのケーキを食べ残した方はいらっしゃいませんか?」
   ・・・コーヒーをトイレに流した。
 
   
 tokotoko  「ご心配にはおよびませんわ。ちゃんとレンジに入れましたもの。。
            YABU機長さんは前回のフライトの時「シュガーをたっぷり入れて
            ブラックでくれたまえ」とおっしゃったそうですけどほんとですの?」

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 D  救命胴衣の形状
 
 自動操縦に切り替わり、コックピットの空気が和らぐ。
 操縦桿を離して一息入れる。
 客室に向けてアナウンスをする。
 「皆様、本日はようこそKaibun航空を御利用下さいました。
  機長は、私・・・」
 するとスチュワーデスがコックピットに入ってきた。
 「機長、本日の乗客は体長10メートルのニシキヘビが三匹で、
  機長のアナウンスは理解できないと思います」
 「いつ、気づいたのかね」
 「救命胴衣の説明の時です。頭から被せるとすべって落ちちゃうんです」  
 
  
    tokotoko  「あの〜。餌用の鶏の救命胴衣は・・・・」

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 E   機体安定機長不安定
 
 水平飛行になって、ほっとした雰囲気が機内をただよっています。
 乗客は、わたしたち全日本美女ヌーディストクラブの一行だけです。
 これから親善のため全世界を旅行するのです。
 突然、スチュワーデスが通路を何か呼びかけながらこちらへ来ます。
 「お客様の中で、洋服を着ている耳鼻科の先生はいらっしゃいませんか?
 ・・・機長が鼻血を出しております」
     
    
 tokotoko  「ドアにぶつかったとおっしゃってるんですって?」
             じゃ、よそ見?」
 

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 F  豪雨の飛行
 
 雨雲の中をもう何時間も飛びつづけている。
 窓の外は夜のように暗い。水しぶきが流れる。
 コックピットのドアが開き、機長が顔を出す。
 スチュワーデスが通路を何か呼びかけながらこちらに来る。
 「お客様の中で、コーモリ傘をお持ちのお客様はいらっしゃいませんか?
 ・・・機長が濡れております」
 
   
   tokotoko  「わたくしの携帯電話をお貸ししますわ。
              すぐに修理の人をお呼びになったらいいわ」

 
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 G   走る稲妻
 
 雨雲の中をもう何時間も飛びつづけている。
 雷雲にぶつかったらしい。稲妻がはしる。
 コックピットのドアが開き、先ほどのコーモリ傘がさしだされる。
 スチュワーデスが通路を何か呼びかけながらこちらに来る。
 「お客様の中で、からかさをお持ちのお客様はいらっしゃいませんか?
 ・・・機長がおびえております」
 

        tokotoko  「雷様が怖い時は蚊帳がいいんですのよ。
                 備えてないんですの?この飛行機旧式?」
 

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 H   非常連絡

 空港の上を旋回しはじめてからどのくらいたったろうか。
 胴体着陸に備えて燃料を消費しているのだ。
 窓の外に管制塔が見える。
 何人かが窓に耳を押し当ててこちらを見ている。
 スチュワーデスが通路を何か呼びかけながらこちらへ来る。
  「お客様の中で、大声が出せる方はいらっしゃいませんか?」
       
       tokotoko 「わたくし、手旗信号なら幼稚園の頃に少し。
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  I  機関異常  
 
 空港の上を旋回しはじめてからどのくらいたったろうか。
 胴体着陸に備えて燃料を消費しているのだ。
 滑走路が何回も窓を横切るのが見える。
 長い緊張した時間が経過したように思える。
 スチュワーデスが通路を何か呼びかけながらこちらへ来る。
 「お客様の中で、耳鼻科のお医者様はいらっしゃいませんか?
 ・・・機長が目を回しております。

    
 tokotoko 
       「めまいは眼科のお医者様でしょ?とお聞きしましたら
       『めまいは耳の奥の三半規管の異常が多いので、耳鼻科です』ですって・・。
       わかってるんでしたらご自分でお直しになればいいのに」


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