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投稿欄に頂いた中から掲載させて頂きました





空に半月 
YABU  投稿日:2003. 5

月の明かりがほんのりと
花びら落ちて葉桜の
上にふんわり光ります

見上げた私は日の中の
暑い空気がなつかしく
うすでの上着をはおります



南天の葉に積む雪を丸くして
  君のほっぺに押しあててみる

とことこ

冷たさも中ぐらいなり おらが頬

YABU

SoWhat
鉛色の空の向こうから
冷たい風に蹴飛ばされた落ち葉が
ころころ転げて坂を下って行く
赤や黄色の絵の具を背負い
あたり一面断りも無しに
塗りたぐられた落ち葉が
ころころ転げて坂を下って行く

小っちゃな亀のリュックが
右手でそれを遮りながら
落ち葉の坂を登って行く
デニムのオーバーオールの胸には
うさぎのアップリケ
左手に母の温度を握りながら
落ち葉の坂を登って行く

ああ、あんな時はあったのか
思い出せない
遠い昔あったはずなのに
寒い冬がやってきた



あさがおは咲くむらさきに
愛しき人よ汝は知るや
咲くむらさきの花ごころ
深き想いを受けとめよ

喜び悲しみふたつとも
ともに抱えて生きること
あさがお枯れるそのまえに
深き想いを受けとめよ

とことこ

早苗田の 水面に泳ぐ こいのぼり
    子たちの実り 祈り託して

昨日まで、
野火焼きで真っ黒の土手も
赤、白、紫の芝桜が咲き乱れ、
山の新緑と、電柱さえも、全てが
明日の実りを夢見て
早代掻き田に注いでる
こいのぼりが万国旗のように
そよ風に揺らいでいる
変わった、今日で変わった
風が変わった、俺も変わろう

SO WHAT




五分咲き桜を
なやませるよに
牡丹のような
雪が降る


とことこ



牡丹ゆきなら
もう消え失せた
春の月夜の
白い息

 YABU



「雪」


もう日は暮れたというのに
 なぜだかあたりは明るいのです
 空には星しかまたたいていないのに
 なぜだかあたりは明るいのです

 そこらにはあぜ道やら排水溝やらわらの束やらがあったはずなのに
 白く、ただ盛り上がったり、へこんだりしているだけなのです。

 昨日からの雪はもうやんだはずなのに
 ぷつぷつと顔に吹きかかるのです。
 風が雪のでこぼこをを吹いて来るのです。

 この木はもう枯れていたはずなのに
 白い雪に覆われ、星の明かりで生き返ったように見えるのです。

 私のつまさきは凍えて
 長靴の中でしびれているのです。

 雪は、皆、平等にきれいに化粧して見せるのです
 でも、
 こごえさせもしているのです


YABU


習作

「雪」


どこまでも白
どこまでも白
どこまでも白
雪明り


Hiro





「雨粒」

小さな雨が一粒、フロントグラスにあたった
星屑のように砕けた

まだ、夜には程遠いのに
車幅灯をつけた車とすれ違う

雨がまた一粒、フロントグラスにあたった
目からこぼれそうな涙に似て
さざなみのように
細かくふるえた


YABU



砕け散る 雨の小さな 一粒は 目で震えていた 涙に似てる

とことこ



朝」

 ほの白く透きとおる風が
 窓をあけた私の顔に触れて部屋へ流れた
 
 百合の香りが
 微かに漂う
 
 もう夏が終るのだ
 
YABU

「朝」

 朝に仄白き風透きとほり
 窓開けし吾が頬に触れ
 百合の香僅かに漂ふ
 夏まさに終わらむ

YABU



朝まだき 透き通る風 頬に触れ 夏の終わりを 百合の香で知る

とことこ
 

「ききょう」

 白い桔梗がさきました
 玄関のわきにさきました
 地面に寝そべるようにさきました

 君、ちょっと甘えてるんじゃあない

YABU



藪に咲く 白い桔梗の 明るさを きょうの命に 重ねて生きる

とことこ

「夏の雨」

 窓の外は雨
 雨粒がガラスにあたる

 昨日までの眩しい景色は
 乳白色に沈んで
 遠くへ行ってしまった

 窓際の夾竹桃の花だけが
 やけに鮮やかで

 雨粒がガラスを流れる
 花びらがゆがんだ

YABU

雨粒が ガラスを流れる 憂き日でも 夾竹桃は 色鮮やかで

とことこ

「あんなにも」 

紙のように空にへばりついていた あの昼の月が
   うすっぺらなしおれた花びらのような あの昼の月が
 あんなにも大きな
 あんなにも橙色に
 東の森の向うに顔をだす。
 これから青白くとぎすまされて 中天にかけ上がるのだろう。
 ああ
 でも、もう何日もすると 欠け細り
 また、うすよごれた紙にもどって 昼の空にうかぶのだ。

YABU

薄べらく 空に貼りつく 昼の月 青く研がれて 夜にのぼらむ

とことこ

「初夏」

山梔子の 香りに足を 止められて 耳を澄ませて 風を聞きおり

とことこ